左利きQ&A

 A 002 :
両親の利き手の組み合わせにより子どもが左利きとなる出現率が異なります。

 


 
※2019年にオックスフォード大学の研究者らによって特定された左利きの遺伝子については、近日、このページでご紹介いたします。
 
どうして人間には利き手があって少数派として左利きが存在するのか?
素朴でありながらも難解な疑問ではありますが、誰もがその一因として考えるのは「遺伝」ではないでしょうか?

 
「両親とも左利きなのになぜ?」「いや両親とも左利きなのに子どもは右利きだ」......etc
 
いろんなパターンが考えられます。


そこで北米における両親の利き手の組み合わせと子どもの右利きの出現頻度、および双生児における利き手の一致率(こちらに関しては今回は割愛)について、ポラックとコレンという二人の学者によってまとめられた過去の研究資料の集成(1981年)を紹介してみましょう。

「両親の利き手の組み合わせと子どもの右利きの出現頻度」

・右利きの父×右利きの母の場合・・・88パーセントの子どもが右利き

・右利きの父×左利きの母の場合・・・73パーセントの子どもが右利き

・左利きの父×右利きの母の場合・・・79パーセントの子どもが右利き

・左利きの父×左利きの母の場合・・・60パーセントの子どもが右利き


以上の結果からいえることは、左利きどうしの親から左利きの子どもが必ずしも誕生しないことです。
ただし、これには遺伝的な説明のみならず、両親が左利きという環境的な要因も考えられます。
 
次に、父親よりも母親の利き手の影響を子どもが遺伝的にも環境的にも受けるのではないかという点です。いずれにしましても、両親のいずれかが左利きであれば子どもが左利きとなる確率は高くなると考えられるといっていいでしょう。

今のところ「遺伝」が利き手の要因として決定的であるとはいえないものの、有力な利き手の因子であると言えます。ちなみに「遺伝」という問題について考えるうえでどうしても無視できないのは、「優性」とか「劣性」といった遺伝形質についてです。遺伝形質と利き手にかんする仮説については、改めてご紹介いたします。

[参考文献]
『かくれた左利きと右脳』坂野登,青木書店,1982年