左利きQ&A

 A 007 :
手で縫うから手縫い糸じゃなければいけない、なんていう固定概念から抜け出せば左手でのお裁縫はスムーズで楽しくなります!

 

 
 
日本左利き協会ではスタッフが様々なPR活動を展開中ですが、公式ツイッターで「リツイートが1276」「いいね!が1530」(いずれも2020年2月7日現在)という大反響を得たツイートがあります。協会女性スタッフが手縫いするとき左利きが抱えやすい問題とその解決法について、「hapimade手芸教室」様が開設するウェブサイトで紹介されたアイデアを紹介し綴ったものです。
 
まず当協会女性スタッフのツイートをそのまま引用しご紹介します。
 

「左手で手縫いをいていて、変なところで糸に結び目が出来て台無しになったり糸がねじれてやりにくい事はありませんか⁉︎
糸の撚りに関係があるそうで左利きの人が手縫いをする場合、手縫い糸(S撚り)ではなくミシン糸(Z撚り)を使うと良いそうです!
参考の記事を紹介します。」
 
https://twitter.com/japan_lefthand/status/1196925112173264897 

 

2019年11月20日付ツイートの画像

 
 

[付記]
hapimade手芸教室様が解説する「『左利き』の人は、ミシン糸で手縫いした方がいいって本当なの?」については以下のURLからご覧ください。
 
https://sewingschool.hapimade.com/itoyori/

 
 詳細につきましては後ほど上記のURLから解説ページをご覧いただくとしまして、この記事を読んで「画期的な視点」と嬉しくなったこと。
 
それは「手芸教室を主宰している右利きの女性」によるものということです。
 
右利きの手芸愛好家として手縫いでもミシン糸を積極的に使うものの、「撚(ひね/よ)り」の影響を少なくするため短く切ってから縫っておられたそうです。だったら左利きの場合はどうなんだろう? そんな疑問を抱きつつも身近に左利きで裁縫される人がいなかったことから、縫い糸や刺繍糸を扱うメーカーさんに質問されたとのこと!
 
 「右利きにとっての不都合=左利きにとっての好都合」という公式は、手縫いにおけるミシン糸にも当てはまるようで、
 
「左利きの方はミシン糸の方が使いやすい」(株式会社フジックスさんの見解)
 
そうです。
 
 その理由しては「手縫い糸」と「ミシン糸」とでは糸そのものの「撚(ひね/よ)り」が違うことにあります。
 

詳しい説明は以下のURLでご確認ください。
 
https://www.fjx.co.jp/learn/t_detail03.html

 
 かいつまんで差異を説明しますと……
 

(1)「手縫い糸」は(右手の)動きに合わせて糸がよじれにくい右撚り
 
(2)「ミシン糸」はミシンの構造上、糸切れが生じにくい左撚り

 
 という糸そのものの方向性にありました。
 

 
以上のことから、
 
左利きは手縫いにおいて積極的にミシン糸を使うことをPRしていきましょう!
 
 

 
[参考資料:手縫いにかんする日本の習俗]
 
細かい手の動作が要求される裁縫ですが、かつて死装束を「左手」で縫う習俗があった地域もあり、縁起が悪いという事で右手で縫うように矯正(強制)されたという逸話もあります。
死装束を「左手」で縫う習俗については、埼玉県宮代町のデジタル郷土資料に記録がありますので以下のURLからご覧下さい。
 
https://trc-adeac.trc.co.jp/WJ11E0/WJJS06U/1144205100/1144205100100020/ht050980
 
 



[謝辞]
hapimade手芸教室様のウェブサイトにて、「追記)ツイッターで紹介いただいたら、左利きの方から共感のお声を頂戴しました!」とともに、当協会のツイートをご紹介いただいておりました。この場を借りて感謝の意を表します。