左利きと右利きが共感する社会づくり
日本人間工学会関東支部第55回大会にて卒業研究発表会・発表奨励賞を受賞
※現時点では概要紹介のみとなりますが、委細については今後掲載へ向けて善処いたします。
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左利きユーザーが右利き用製品を使用する際に行う工夫の構造を解明しデザインへの応用を提案する研究
当協会の会員である竹内悠晟さん(芝浦工業大学デザイン工学部デザイン工学科/2026年3月卒業)による卒業論文が、日本人間工学会関東支部第55回大会にて卒業研究発表会・発表奨励賞を受賞しました。
この卒業論文においては、当協会経由で多くの方々にアンケートのご協力を賜りました。この場を借りて深く感謝の意を表します。
また、当協会では「右利きと左利きが共感し合える社会づくり」という観点から、様々な境遇に置かれた多くの人々に対応できる「ユニバーサルデザイン」の普及を強く主張しています。が、そのいっぽうで右利き優位の社会だからこそ芽生える「左利きならではの不便益」についても、肯定的に捉えています。
こうした左利きの側面を右利きの方々に知っていただいたうえで、忘れてはならないこと。それは「病気や事故で右手の自由を失った人々へのサポート」です。以上を踏まえたうえで、竹内悠晟さんが卒業論文に取り組まれた概要を以下に記します。
卒業論文のタイトル
「工夫を誘発するユニバーサルデザイン原理 -左利きの製品使用を手がかりに-」
[※注]
※以下の概要については芝浦工業大学のウェブサイトより転載いたしました。
https://www.shibaura-it.ac.jp/headline/award/20251223_7070_005.html
研究内容
私自身の左利きとしての実体験を起点に、左利きユーザーが右利き用製品を使用する際に行う工夫の構造を解明し、デザインへの応用を提案する研究です 。調査により工夫を10パターンに分類し、物理的制約の少ない製品ほど工夫が多様化することを明らかにしました 。これに基づき、ユーザーの自由な発想を支援する「不便軽減原理」と、デザイナーの新たな発想を支援する「アイディエーションカード」を提案しています。
研究目的
本研究の目的は、左利きユーザーが日常生活で右利き用製品に対して無意識に行っている工夫の構造を、ユーザー・製品の両面から解明することにあります 。従来のユニバーサルデザインが追求してきた「なるべく多くの人にとって使いやすい製品の提供」という受動的な解決策にとどまらず、ユーザー自身が不便をきっかけに新しい使い方をひらめくような「発想を支援するデザイン」の可能性を探求しています 。最終的には、デザイナーが多様なマイノリティの視点を取り入れながら自由なアイデアを生み出すための具体的な原理やツールの確立を目指しています。
今後の展望
今後は提案した原理やツールの有効性を実験で定量的に検証するとともに 、他のマイノリティ特性へも対象を広げ、ツールの汎用性を高めていきます。本研究の成果をデザイン現場で活用することで、マイノリティの視点から新たな価値を生み出せる、より創造的な社会の実現に貢献したいと考えています。
※当該卒業論文の委細については、改めてご紹介する予定です。乞うご期待ください。
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